【実体験】案件の報酬未払を回収した話 〜支払い催促や回収へのステップも記載〜

こんにちは。

最近やっと転職して1ヶ月近く経つみやび ( @miyabi_travelog )です。

この記事を読んでくださっている方はおそらくフリーランスかフリーランスになりたい、または副業などをされている方がほとんどだと思います。

今回はフリーランスをしていた時に、案件の未払いにあった話です。

花子のアイコン画像花子

クライアントから報酬が支払われないなんてあるの?

みやびのアイコン画像みやび

それが実際にあったので今回その話をしていくね

普通、案件を納品するとその対価としてきちんと報酬は支払われますよね?

それが当たり前だと思っていました。

未払いなんて、、、、そんなことあるわけ、、、、ありました。

とある案件を納品後どんなに連絡しても、「先方クライアントの確認中でして、、、」しか返って来ないという状態で、挙句の果てに音信不通。

さらには契約書の名前と住所も違う、という最悪の事態。

そんな中で不払いのお金をきちんと回収した私の実話です。

目次

未払い案件の成り行き

この段落では、案件未払いの成り行きを書いていきます。

某企業のイベントのためのサイト

デザイン・コーディング・WordPress化・AWSへアップロード

報酬:55,000円

関係性:大元の会社→1次受け→2次受け(私)

催促しても検収されない

10月中旬に契約を行い、末に納品。

その後検収待ちというところからこの案件のトラブルが始まります。

最初のうちは検収が済んだかどうかを確認すると、

1次受けAさんのアイコン画像1次受けAさん

すいません、先方の検収がまだでして、、、

との1点張り。

2週間に1回くらい催促をしていましたが、毎回同じ返事ばかり。

途中で催促することを面倒に感じるようになり、あまり連絡をしなくなりました。

年があけ、1月中旬。

さすがに検収されなさすぎて私は

みやびのアイコン画像みやび

あまりにも検収されてないので、検収できないのであれば正当な理由をお教え頂けますか?
納品できる状態ですし先にお支払い頂くことは厳しいでしょうか?

すると、、、、、、

chatworkのコンタクトとトーク履歴を削除されました。

この一件まで知らなかったのですが、chatworkって相手が一方的にコンタクトとトークを削除できるみたいですね。

連絡どころかトーク履歴も一切なくなりました。

chatworkに事情を話し問い合わせてみると、行政(裁判所)からの指示がないと履歴の復活はできないそう。(弁護士だとだめだそう。)

誰か同じ経験をした人いないかな〜〜〜と思って軽い気持ちでTwitterにぼやきました。

https://twitter.com/miyabi_travelog/status/1352030890470240262

この日このツイートが1日で10万インプレッション(=私の1ヶ月分のインプレッション)を獲得しました。びっくりしました。

そしてショーへーさんから救いのアドバイスを頂き、

よし!これはやってやろうじゃないか!とその日から未払金回収へのステップがはじまりました。

ちなみに有料Noteやbrainに出さなかったのは、特に裁判までいかなかったのと、自分の力ではなく周りの人に協力して頂き解決できたので今回はブログに収めさせていただきます。

有料Note買います!!って言ってくれてた方々、すいません。気持ちだけでめちゃ嬉しかったです。

実際に回収へのステップ

内容証明を送る旨のメールと手紙を送る

不幸中の幸いにも契約した際にメールアドレスと住所を聞いていたので、それを元に送りました。

メールと手紙どちらにも請求書を添付し、chatworkを意図的に消されていて連絡手段がないこと、今支払ってくれれば大ごとにはしないこと、今回の請求で応じてもらえないと内容証明を送る→法的措置に移ることを記載しました。

、、、結果

https://twitter.com/miyabi_travelog/status/1352206306136846336

メール→無視

手紙→ポストに出したのに、動揺したのか私が切手を貼り忘れて返礼されると言う痛恨のミス。笑

さらにこれと同時に行ったのが大元のクライアントに連絡することです。

私が作成したサイトの運営会社の問い合わせフォームから、事情を説明し、デザインカンプを添付しました。

すると

大元のクライアントのアイコン画像大元のクライアント

既に納品、支払い済みです

と連絡がありました。

クライアント都合で検収できてないってすごい嘘ですよね。11月に支払いまで終わっていたみたいです。

私の場合、そもそもきちんと納品されているかすらわからなかったので大元に連絡をしてみて良かったと思いました。

ですが、失敗なので次に移ります。

内容証明郵便を送る

翌日早速、内容証明郵便を送りました。

https://twitter.com/miyabi_travelog/status/1352533381972545538

人生で初めて催告書を書き、内容証明を作成し、送信しました。

ぴったりのテンプレートがわからず少し苦労しました。

簡単に行ったことや規定などを書いていきます。

内容証明を作る

そもそも内容証明郵便って何?といった状態でした。

いつ、いかなる内容の文書を誰から誰あてに差し出されたかということを、差出人が作成した謄本によって当社が証明する制度です。

日本郵便ホームページ (https://www.post.japanpost.jp/service/fuka_service/syomei/)

内容証明も書式が決まっており、

縦書きの場合:1行20字以内、1枚26行以内

横書きの場合:1行20字以内、1枚26行以内、1行13字以内、1枚40行以内、1行26字以内、1枚20行以内

また記載する事項としては、

日付、相手の名前と住所、タイトル、内容、こちらの名前と住所、遅延金

があります。

私ら遅延金は特に必要なかったので記載しませんでした。

ちなみにそれで完成した催告書がこちら!!!!

4時間かけて作成しました。

弁護士さんが出しているいろんなテンプレートを参照にして作成したので間違ってはいないと思います。

内容証明を送った

ついに内容証明を出しに行きました。

内容証明の送り方は2つあります。

1つ目はインターネットで送る方法です。

e内容証明というサービスで、こちらのサイトから送ることができるみたいです。(ご利用に無料の会員登録が必要です。)

メリットとしては、24時間受付可能、封筒などの準備不要、窓口で待つ手間が省ける、複数送信可能などがあります。

複数送信するならばこちらの方が安くつくみたいですね。

ですが私が出すのは1枚ですし、なんせ不安なので郵便局に行きました。(アナログ人間、、、)

2つ目は郵便局の窓口で出す方法。

郵便局といっても全ての郵便局で内容証明が送れるわけではないです!

私の地元の郵便局では受付しておらず、隣町の郵便局まで行きました。

内容証明を取り扱っている郵便局はこちらからチェックして下さい。

持ち物は用意した3部封筒

中身は封をせず、まとめて相手にお渡しします。

きちんと3枚全てが規格内であるか、住所などにミスがないかと郵便局員さんが確認してくれます。

待ち時間は15分くらいでした。

かかった金額は1279円でした。

内訳としては、

第1種定形外 84円(A4が三つ折りで入る封筒)、一般書留 435円、配達証明 320円、内容証明 440円

でした。

郵便局員さんに「配達証明つけますか?」と聞かれるのでつけてもらってください。

また、内容証明ですが、受け取りは手渡しであり、相手にも受け取りを拒否する権限があります。

そのため送ったからといて必ず受け取っていただけるわけではないみたいです。

封筒に内容証明と書いてあると心当たりある方は受け取りを拒否される方もいらっしゃるみたいです。

無事、内容証明を送り終え満足感に浸っていました。

ですが、そんな私に次なる試練が訪れます。

内容証明が返却される

内容証明が2日後に相手の自宅に届く予定でした。

ここで相手が違う住所を教えてたら詰むな〜と思いつつ、まさかそんなことしないだろうと信じて送りました。

すると案の定内容証明が宛先なしで返ってきました。

みやびのアイコン画像みやび

完全に詰んだ、、、、、、

予想をしていた最悪の事態です。

返ってきた封筒の住所と契約書の住所を照らし合わせても会っています。

つまり嘘の住所を教えられていたんですね。

最後に藁にもすがる思いでそこで2つのサポートサービスに頼ってみました。

下請け駆け込み寺

このサービスはフリーダイヤルに電話をすると最寄りの相談窓口に繋がるそうです。

試しに電話すると本当にご丁寧に応対していただきました。申し訳なくなるくらい。

相談に乗ってくださるのは専門家ではなく、おそらく役所の産業課か何かに勤められていられる方のようです。

ですが、今後行うべきことや流れなどご丁寧に教えていただきました。

また、ここで1回30分まで弁護士さんが無料でフリーランスのトラブルのお話を聞いてくださるサービスがあるとのことで、一度電話をしてみることにしました!

ですが、いざ弁護士さんとお話をすると、結論は「住所がわからないと正直どうにもならない」とのことでした。

内容証明を送るのにも、支払督促を送るのにも相手の戸籍(名前と住所)がわからないと送れない。逆に戸籍がわかればほぼほぼ取り返すことができるとのことでした。

弁護士さんの無料相談はあまり公にしていない?そうなので、この駆け込み寺から紹介していただく形でした。

もし同じように悩んでいる方がいらっしゃったら一度下記のサイトから連絡をしてみてください。

下請け駆け込み寺

https://www.zenkyo.or.jp/kakekomi/

法テラス

トラブルが起こったとしても弁護士さんが高額で雇えないなどの状況があるので、誰でも平等にトラブル解決のためにサービスを受けられるようにしよう、という名目で設立された法務省管轄の公的な法人です。

メールと電話のどちらでも相談が可能で、私はメールで相談しました。

具体的な解決方法を教えていただけるというよりかは、次はここに相談してみてください、といった形で次のステップを示して頂きました。

「どこに相談したらいいんだろう・・・」となった場合はこちらに一度連絡してみるのもいいかもしれません。

相手を特定、そして回収

もう正直、回収は無理だ、、、、と半分諦めていました。

ですが、そんな私に最後のラストチャンスが訪れます。

相手のTwitterを不意にも見つけたのです!!!!

ついに私の逆襲が始まります。笑

ネットの情報を駆使し、相手を特定

おそらく年が違いことは知っていたのですが、まさかの同い年であることが発覚。

そこで、相手の顔、高校名、部活、大学名、苗字を特定。 (苗字は本当だったよう)

検索で高校名と苗字で検索し、相手のfacebookを特定。そこで下の名前が嘘であったことを知りました。

こいつめちゃ探るやん、、、、ってドン引きするかもしれませんが、55,000円とはいえ、未払い回収のための底力は強いのです。

私は不幸中の幸いにも名前が偽物とはいえ、本当のものと少し違うだけだったのでわかりやすかったので見つかりました。

こういった場合でもTwitter / Facebook / Instagramは探してみるといいかもしれないです。

でも本名がわかりSNS経由で連絡をしても返信はなし。

さらには当たり前ですが、肝心な住所がわかりません。

住所がないと訴えることができません。

このままだと、相手を訴えることもできず結局泣き寝入り、、、ここまで見つけたのに悔しい、、、

そこで私はあることを思いつきます

みやびのアイコン画像みやび

この都道府県に同い年の知人が住んでいる!!

相手は私の住んでいるところからかなり遠くに住んでいましたが、奇跡的にその都道府県に同い年のWEB製作をしている知人が2人もいたんですね。奇跡です。

もしかしたら何か知っているんじゃないかな、、、、ということで聞いてみることにしました!!

知人の力を借りついに

最後の望みをかけて知人2人に連絡。(今更ですが逆恨みとかされたら怖いので名前は伏せておきますね。)

さすがに直接は繋がりませんでしたが、2人とも知人を通じてこの方に繋いでもらえるよう多くの友人を当たってくださりました。

そして、、、、、2.3時間後、、、、まさかの不払いの当事者の友達に繋がりました。

おそらく友達の友達の友達くらいです。

そこで、仲介してくださるご友人様に未払いの当事者に連絡をとって頂き、相手とTwitterのDMで話すことになりました。

ついに振り込まれた!!!!!

仲介してくださったご友人様から「連絡がついたので向こうからTwitterで連絡がくると思います」との報告を受けて、確認するとその通りきちんと連絡が来ておりました。

その数分後、、、、、、

無事振込を確認しました。

こんなに報酬が振り込まれて嬉しいことは初めてでした。

本来ならば普通に入金されていたはずのお金、、、

未払いを貫き続けた理由

話せばややこしくて長くなるのでさらっとだけ書きます。

まず、仲介のご友人様から連絡がくるまで未払い当事者Aさんは不払いについても知らなかったそう。(ほんまかなあ)

私が未払いの件について連絡した際も、心当たりがなかったのでスルーしていたそうです。

本人曰く、名義は自分だが取引は別の方(以下:Bさん)に全て委託しており自分は全く関与していない、Bさんが不払いをしているのも知らなかった、とのこと。

仲介のご友人様から連絡ののち、Bさんにきつく叱ると、Bさんとは音信不通に。

その後もBさんとは連絡が取れず自分は詳しいことは知らない、との一点張り。

あれから2週間近く経ちますが、いまだに連絡は取れないそう。

そもそも本当にBさんが関与しているかもわからないし、自分一人でやってたんじゃないんかな??とか思ったり疑問点もツッコミどころもたくさんでした。

謎は迷宮入りですが、無事回収もできてこの度協力してくださったお二人と、ご友人様には本当に感謝を申し上げます。

内容証明を送った後のステップ

今回は内容証明を送り、知人伝えで回収することができましたが、今後の参考のため(そんなことあって欲しくないですが)、教えていただいたことを元に手段など調べたことをまとめてみます!

裁判所からの支払督促

内容証明を送っても連絡や返信がこないと裁判所で支払督促の支払い申し立てをします。

詳しい証拠集めが不要で支払督促申立書に必要事項を記入して簡易裁判所に提出すれば済むそう。

内容証明と比べてやはり裁判所からの通告が来たという心理的プレッシャーの効果は大きいみたいです。

支払督促の手数料に関しては訴訟を起こす半額になるそうなのでなるべくここで終わらせたいですよね。

この段階で相手の異議の申し立てがないと法的な効力を発し、強制的に相手の財産の差し押さえなどが可能だそう。

ですが、相手が異議をを申し立てると本格的な裁判へ移行します。

詳しいことは下手に私がここでまとめるよりも以下のサイトをご覧頂いた方が早いです。

少額訴訟へ

もしここまで払ってもらえず、相手が異議を申し立てるとついに裁判です。

少額訴訟という方法が一番いいみたいです。

ちなみに少額訴訟とは、請求金額が60万円以下の場合に適用可能な訴訟

判決も即日に出ますし、金額も1万円程度だそう。

また、裁判といえば弁護士のイメージがあると思いますが、弁護士には依頼せず本人が訴訟を起こすケースがほとんどだそうです。

判決が出て、債務者が弁済に応じない場合は財産の差し押さえなどの強制執行が可能です。

先ほども書きましたが、電話で話した弁護士さんによると、こう言った未払いは相手の名前と住所がわかっていればほぼ100%勝ちだそうです。

詳しいことを調べてみましたがこんなことないに越したことはないですよね。

でも念の為こういうステップで回収できるんだ〜と知っておくと何があった時に役にたつかもしれません。

今後活かしていくこと

未払いは確かに払わない方が悪いですが、契約をする時にもっといろんな事項を気をつければ未払いに遭う可能性はグッと減らせると思ったので、今回得た教訓を書いていきたいと思います。

契約前に直接顔合わせ or Zoom

今回の案件ですが、向こうがあまり顔出しをしたくないそうで顔合わせをしなかったのですね。

顔合わせはした方がいいとは思いつつ、向こうが嫌ならいいのかな、とのことで自分の判断が甘かったな、と反省しています。

顔を出したがらないということを少し怪しい視点て考えるべきだったと思います。

もちろん人によっては顔を出したくない、という場合もあるかもしれませんが、契約を結んでお仕事をする以上はよほどの理由がない限りは一度顔を合わせた方が無難ですね。

相手の情報を残しておく

私は相手の情報が消えてしまったり、間違っていたりと苦労しました。

お仕事のやり取りはchatworkを使用されている方も多いのではないのでしょうか?

別のセクションでも書きましたがchatworkは相手の一方的なアクションでトーク履歴を消すことができます。また裁判所の指示がないと復活できません。

私のようなケースがは稀かもしれませんが、弁護士さんも取引の履歴がないのはなかなか厳しいとおっしゃっていました。

そのため、取引をしていく中で相手に不審な点などがあるときちんとスクリーンショットなどで履歴を残しておくことをお勧めいたします。

検収期限を決めておく

みなさん、契約書に納品後何週間以内に検収をしなければいけない、などの事項は入れていますか?

もちろん私は入れておらず今回の一件では、納品後あまりにも納品がされずに対応が遅れてしまいました。

そのため、納品後の検収する期間を決めること、またその期間が過ぎると報酬を請求できること、そうなると利益が失われることなどをきちんと定義しておくといいみたいです。

正直仕事を取ることに必死で、契約書もクラウドサインのテンプレートの業務委託契約書を使用していました。

最低限の契約事項はそれで足りますが、今回のようにトラブルを防ぐためにもいざという時に自分が不利にならないような契約書をきちんと用意しておくべきだと痛感しました。

最後に

最後までご覧頂きありがとうございました!

今回の一件でフリーランスは良くも悪くも自己責任であるということを改めて実感いたしました。

今回のこの皆払いの一件について、まあ払ってくれない向こうが悪いといえばそうですが、契約する前、契約する時、契約した後、自分自身がもっと気をつけるべきだったことがたくさんあると感じました。

納品することに目がいきがちですが、納品後きちんと対価としての収入を受け取らないと完結しないですよね。

そこまでが私たちの仕事であるな、と。

また、今回の案件は大元のクライアントがいて、1次受けがいて、私という状態でした。

つまりかなりの下請けです。

下請けになるとどうしても権力は相手に握られてしまうことが多いですし、このまま下請けばかりを続けるのではなくて今度もう少し働き方を変えていきたいと思うきっかけになりました。

働く相手を選ぶ権利もこちらにはありますし、今後お仕事をしていく人ももっと見極めていきたい、と思いました。

Twitterとかで時々不払い回収の過程を発信していましたが、色々アドバイスや励ましの言葉をくださった皆様ありがとうございました。

一人だったら間違いなく泣き寝入りしていたと思うので本当に嬉しかったです。

そしてこの一件で人脈の大切さを身を以て実感しました。

こんな未払いは今後あって欲しくないのですが、今後フリーランスや副業をされる際に私が今回得た教訓を生かしていただけると幸いです。もし未払いがあった場合もぜひ参考にしてみてください!!!

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